京都大学大学院法学研究科・法学部
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 ご挨拶

法学研究科長・法学部長  村中 孝史

 

京都大学法学部は、本年2011年に創立112年を迎える大変歴史のある学部です。1992年には大学院重点化がなされ、 それまで学部に所属していた教員はすべて大学院に所属して学部を兼務することとなって、現在に至っています。この間も、法学部・法学研究科は わが国の法学・政治学にかかる教育・研究の中心的存在としての役割を果たしてきています。教育の面では、学生の幅広い教養や論理的思考等の 基礎的能力を涵養するとともに、自由選択制を基調として、学生自身がみずからの問題意識に基づいて物事を根源的に思考する知的探求心と自主性・ 自発性を奨励し、自律的な人格の涵養に努めてきました。また研究の面では、自由な対話と討議を通じて真理を追究し、広く世界に目を向け、 現代社会の抱える基本的課題に根源的に取り組み、数多くの研究成果を生み出してきました。
 2004年4月には国立大学の法人化がなされましたが、それと同時に、法科大学院制度も創設されました。これは、大学における法学教育、 司法試験、司法修習を有機的に連携させる「プロセスとしての法曹養成」という新しい理念を中核とする専門職大学院です。京都大学においては、 法学研究科の一専攻として学生定員200人の法曹養成専攻が設置されましたが、よりいっそう教育の質を高めるため、昨年度からは定員160名と したところです。ここでは、研究者養成を主たる機能とする法政理論専攻における研究活動と連携しながら、高度の理論研究と実務教育を架橋した 法曹養成教育が行われています。法曹養成専攻が設けられたことに伴って、法学部教育の見直しもなされ、学部の法学教育を多少スリム化し、学部では 基礎的・基本的なものに重点が置いた教育を心がけ、専門職業人としての法曹養成は主として法曹養成専攻で行うこととしました。他方で、 この間の経験の上にたち、また学部教育の実質化が求められ始めていることに鑑み、少人数教育のより一層の拡充や、法学部における教養・共通教育の 在り方等を検討しなければならない時期でもあります。なお、2006年度には、公共政策の策定・執行・評価等にかかわる高度職業人の養成を行うことを 目的とする専門職大学院として、経済学研究科と協力して、学生定員40人の公共政策大学院も発足しました。
 以上のような組織変革と関連して教員組織も拡充してまいりました。とりわけ、専門職大学院設置との関連において、いわゆる研究者教員のほか、 裁判官や検察官、弁護士の方々とともに、日銀や中央官庁からの出向者等、多彩な実務家教員を任期付でお招きして、教育に当たっていただいています。 研究者教員についても従前に増して充実しており、2010年4月1日現在で、教授50人、准教授16人の合計66人となっています。また2011年4月現在での 女性教員は、教授3人、准教授5人の合計8人です。
 このような多彩な教員が協力して、大学院と学部の教育、および専門学術の研究に携わっていますが、詳しくは、以下の「概要」により、 法学研究科・法学部の現況をご理解いただきたいと思います。